第8編 親族 第2章親族
MN4230H29-31 親族 A
A男はB女と婚姻したが,Bには姉Cと妹Dがおり,Cには配偶者Eがいる。その後,Aは,Bの同意を得て,Fを養子としたが,その縁組前からFには子Gがいた。この場合に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.EはAの親族である。
イ.GはAの親族ではない。
ウ.Bが死亡した場合,Aが姻族関係を終了させる意思表示をしない限り,AとCとの親族関係は終了しない。
エ.AがBと離婚した後であっても,AはDと婚姻することができない。
オ.家庭裁判所は,特別の事情があるときは,Dを扶養する義務をAに負わせることができる。
1.ア イ 2.ア エ 3.イ オ 4.ウ エ 5.ウ オ
解答 2
第8編 親族 第3章婚姻
MN4240H24-31K 婚姻 A
AとBの婚姻に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.AがBの父母の養子である場合,A,B,同人らの親族又は検察官は,AとBの婚姻が近親者間の婚姻であることを理由として,その取消しを家庭裁判所に請求することができない。
イ.AとBは共に20歳未満で婚姻したが,BにはCとの間の嫡出でない未成年の子Dがいる場合,Aは,20歳に達していなくとも,婚姻により,Bとともに,Dの親権者となる。
ウ.Aが成年被後見人である場合,事理を弁識する能力を一時回復している間は,成年後見人の同意を得ればBと婚姻することができる。
エ.判例によれば,AとBが,両名間の子Cに嫡出である子の身分を得させるための便法として,後日離婚することを合意した上で婚姻の届出をしたにすぎず,真に社会観念上夫婦であると認められる関係の設定を欲する効果意思がなかった場合には,婚姻の効力は生じない。
オ.AがBと婚姻した場合,Aの父母であるCとDは,Bの兄Eと3親等の姻族になる。
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ エ 4.イ オ 5.ウ オ
解答 2
MN4250R01-30 婚姻 A
婚姻に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.成年被後見人は,成年後見人の同意がなくても婚姻をすることができる。
イ.婚姻の届出自体については当事者間に意思の合致があったとしても,それが単に他の目的を達するための便法として仮託されたものにすぎないときは,婚姻はその効力を生じない。
ウ.養親は,養子と離縁した場合には,その者と婚姻することができる。
エ.女性は,前婚の解消の時に懐胎していなかった場合には,前婚の解消の日から起算して100日以内であっても,再婚をすることができる。
オ.A男がB女を強迫して婚姻を成立させた後に,強迫を理由として婚姻が取り消された場合には,B女がその婚姻中に懐胎して子が出生したとしても,出生した子は,A男の子とは推定されない。
1.ア イ 2.ア オ 3.イ エ 4.ウ エ 5.ウ オ
解答 5
MN4260R01-31 夫婦 A
夫婦に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.夫婦の一方が他の一方に対して有する債権について,婚姻中に消滅時効が完成することはない。
イ.夫婦である父母が共同して親権を行う場合において,その一方が子を代理する権限を共同名義で行使したときは,それが他の一方の意思に反したときであっても,代理行為の相手方が悪意でない限り,そのためにその行為の効力は妨げられない。
ウ.夫婦の一方について成年後見開始の審判がされた場合,他の一方が成年後見人になる。
エ.夫婦の一方が強度の精神病にかかり,回復の見込みがない場合であっても,裁判所は,一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは,他の一方による離婚の請求を棄却することができる。
オ.夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をした場合は,他の一方は,その第三者に対し責任を負わない旨を予告していたときであっても,その法律行為によって生じた債務について,連帯してその責任を負う。
1.ア イ 2.ア エ 3.イ ウ 4.ウ オ 5.エ オ
解答 4
MN4300H29-32 離婚 A
離婚に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.協議上の離婚は戸籍法の定めるところにより届け出ることによって効力を生じ,判決による離婚は離婚請求を認容する判決が確定した時に効力を生ずる。
イ.婚姻によって氏を改めた夫又は妻が,婚姻中に称していた氏を協議上の離婚後も続けて称するためには,離婚の届出をする時に併せてその届出をする必要がある。
ウ.夫婦に未成年の子がいる場合には,子の監護に要する費用の分担に関する協議が調わない限り,協議上の離婚をすることはできない。
エ.AB夫婦に未成年の子がいる場合には,協議上の離婚をする際の合意によっても,離婚後にAB両名をその子の親権者と定めることはできない。
オ.裁判所は,離婚訴訟において財産分与を命ずるに当たり,当事者の一方が過当に負担した婚姻費用の清算のための給付を含めて財産分与の額及び方法を定めることができる。
1.ア イ 2.ア エ 3.イ ウ 4.ウ オ 5.エ オ
解答 3
MN4310R01-32 離婚 A
父母の離婚に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.婚姻中の父母が別居し,子と同居していない親と同居している親との間で,子との面会交流について協議が調わない場合であっても,父母の離婚前は,家庭裁判所は,面会交流について相当な処分を命ずることはできない。
イ.父母が協議上の離婚をする際に,その協議により子を監護すべき者を定めたときは,家庭裁判所は,その定めを変更することができない。
ウ.父母の離婚により,子が母と氏を異にすることになった場合,その子が母の氏を称するためには,家庭裁判所の許可を得た上で,戸籍法の定めるところにより届け出ることが必要である。
エ.子の出生前に父母が離婚した場合には,母がその子の親権者となるが,その子が出生した後に,父母の協議によって父を親権者と定めることができる。
オ.父母が離婚した場合において,親権者と定められた母が死亡したときは,生存している父が,直ちに親権者となる。
1.ア エ 2.ア オ 3.イ ウ 4.イ オ 5.ウ エ
解答 5
MN4320H27-29K 婚姻解消時の法律関係 A
婚姻が解消した場合の法律関係に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.婚姻によって氏を改めた者は,婚姻が夫婦の一方の死亡によって解消した場合であるか離婚によって解消した場合であるかを問わず,婚姻前の氏に戻るが,法定の期間内に届出をすれば,婚姻が解消した際に称していた氏を称することができる。
イ.婚姻が離婚により終了した場合には,姻族関係は当然に終了するが,婚姻が夫婦の一方の死亡により終了した場合には,姻族関係は生存配偶者が姻族関係を終了させる意思を表示したときに限り終了する。
ウ.婚姻中の夫婦の間に生まれた子が未成年であるときは,協議上の離婚の際に,父母の一方を親権者と定めなければならず,この定めについては,家庭裁判所の許可を要しない。
エ.婚姻が離婚により終了した場合には,配偶者の財産分与請求権が認められ,また,婚姻が夫婦の一方の死亡により終了した場合には,生存配偶者の相続権が認められるが,判例によれば,配偶者について認められるこれらの権利は,内縁関係にある者についても類推して認められる。
オ.判例によれば,協議上の離婚をした夫婦の一方は,相手方に対し財産の分与を請求した場合には,相手方に対し慰謝料を請求することはできない。
1.ア イ 2.ア エ 3.イ ウ 4.ウ オ 5.エ オ
解答 3
MN4330R01-13Y 財産分与 A
財産分与に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.離婚に伴う財産分与は,離婚後における一方の当事者の生計の維持を図ることを目的としてもすることができる。
イ.離婚に伴う財産分与請求権については,協議又は審判その他の手続によって具体的内容が形成されるまでは,これを保全するために債権者代位権を行使することはできない。
ウ.離婚に伴う財産分与を得た者は,その財産分与が損害賠償の要素を含む趣旨とは解されないときには,別個に不法行為を理由として離婚による慰謝料を請求することを妨げられない。
エ.離婚に伴う財産分与としてされた財産処分は,詐害行為として取り消されることはない。
オ.内縁の夫が死亡して内縁関係が解消したときには,内縁の妻は,内縁の夫の相続人に対し,財産の分与を請求することができる。
1.ア ウ 2.ア オ 3.イ ウ 4.イ エ 5.エ オ
解答 5
MN4350H25-31 内縁 A
A男とB女の間の内縁関係に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.AがBに無断で婚姻届を作成して提出した場合,その当時両名に夫婦としての実質的生活関係が存在し,かつ,後にBが届出の事実を知ってこれを追認したときは,その婚姻は,追認により届出の当初にさかのぼって有効となる。
イ.Aが内縁関係を正当な理由なく一方的に破棄した場合,Bは,Aに対し,債務不履行を理由として損害賠償を請求することができるが,不法行為を理由として損害賠償を請求することはできない。
ウ.Bが内縁継続中に病気療養のためAと別居している場合において,その間にBが支出した医療費は,婚姻から生ずる費用に準じてABが分担する。
エ.内縁成立の日から200日を経過した後又は内縁解消の日から300日以内にBが分娩した子のAに対する認知の訴えにおいては,その子はAの子と推定されない。
オ.Bは,Aが死亡したときの相続について,Aと他の女性との間の子であるCに対し,Aの配偶者に準ずる相続分を主張することができる。
1.ア イ 2.ア ウ 3.イ エ 4.ウ オ 5.エ オ
解答 2
MN4351R03-30 内縁関係 A
内縁関係にあるA男とB女に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.ABがBの賃借したアパートで同居していた場合において,Bが死亡してBに相続人がいないときは,Aは,そのアパートの賃借人の権利義務を承継する。
イ.ABの間に子Cが出生し,AがCを認知した場合には,Cに対する親権は,ABが共同して行う。
ウ.ABがBの所有する建物で同居していた場合において,Bの死亡により内縁関係が解消したときは,Aは,Bの相続人に対して建物の所有権について財産分与を請求することができる。
エ.AがBに無断で婚姻届を作成して届出をした場合において,Bが後に届出の事実を知ってこれを追認したときは,届出の当初に遡ってその婚姻が有効となる。
オ.Aが日常の家事に関して第三者と取引をした場合,Bは,その取引によって生じた債務について責任を負わない。
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ エ 4.イ オ 5.ウ オ
解答 2
MN4380H24-32 認知 B
認知に関する次の1から5までの各記述のうち,正しいものを2個選びなさい。
1.遺言による認知は,遺言執行者が認知の届出をした時から効力を生ずる。
2.未成年である子が意思能力を有している場合であっても,その父は,子の承諾なく認知することができる。
3.未成年である子を認知するには,その母の承諾を得る必要はない。
4.嫡出でない子は,その父が認知と同時に届け出ることにより,父の氏を称することができる。
5.嫡出でない子の母は,その子が成年に達した後も,認知の訴えを提起することができる。
解答 2,3
第8編 親族 第4章親子
MN4390H30-31K 嫡出でない子 A
いずれも婚姻をしていないA男とB女との間に子Cが生まれた。この場合に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.Aが成年被後見人であるとしても,AがCを認知するにはAの成年後見人の同意を要しない。
イ.AがCを認知した場合,Cの監護について必要な事項は,家庭裁判所がこれを定める。
ウ.Cは,Aが死亡した場合,認知の訴えを提起することができない。
エ.AがCを認知した後,AとBが婚姻したとしても,Cは嫡出子の身分を取得することはない。
オ.AがCを認知しない間にCが死亡した場合において,Cに未成年の子Dがあったときは,Dの承諾を得なくとも,AはCを認知することができる。
1.ア ウ 2.ア オ 3.イ ウ 4.イ エ 5.エ オ
解答 2
MN4410H27-30 親子関係 A
親子関係に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.婚姻成立後200日以内に生まれた子であっても,同棲開始の時から200日経過後に生まれたときは,嫡出子であることが推定され,親子関係を否定するには,嫡出否認の方法によらなければならない。
イ.父が,嫡出でない子について嫡出子として出生の届出をし,それが受理された場合であっても,その出生の届出は,認知の届出としての効力を有しない。
ウ.離婚後300日以内に生まれた子であっても,嫡出の推定が及ばないときには,その子は,血縁上の父に対して認知の訴えを提起することができる。
エ.女性が,他人の卵子を用いた生殖補助医療により子を懐胎し出産した場合であっても,出生した子の母は,その子を懐胎し出産した女性である。
オ.保存された男性の精子を用いてその男性の死亡後に行われた人工生殖によって女性が子を懐胎し出産した場合には,その男性と子の間に法律上の親子関係は認められない。
1.ア イ 2.ア エ 3.イ ウ 4.ウ オ 5.エ オ
解答 1
MN4430H30-30 親子関係 A
親子関係をめぐる訴訟に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.嫡出否認の訴えは,夫のほか,子の血縁上の父も提起することができる。
イ.妻以外の第三者が生んだ子を嫡出子として出生を届け出たため戸籍上嫡出子となっている子について,夫が父子関係を争う場合,嫡出否認の訴えによることはできない。
ウ.夫が長期間服役しており,妻が夫の子を懐胎することが不可能であったと認められる時期に妻が懐胎した子について,夫が父子関係を争う場合には,嫡出否認の訴えによらなければならない。
エ.母子関係の存在を争う第三者は,母と子のどちらか一方が死亡した後は,親子関係不存在確認の訴えを提起することができない。
オ.女性が,再婚禁止期間内に婚姻届が誤って受理されて再婚し,出産した場合において,生まれた子に対し嫡出の推定が重複するときは,父を定めることを目的とする訴えによって裁判所がこれを定める。
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ エ 4.イ オ 5.ウ オ
解答 4
MN4431R03-13Y 親子関係 B
親子関係に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.妻が夫と婚姻中に懐胎し,子を出産した場合において,夫と子との間に生物学上の父子関係が認められないことが科学的証拠により明らかであるときは,子は,親子関係不存在確認の訴えにより,夫との法律上の父子関係を否定することができる。
イ.妻が,性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律の規定に基づき男性への性別の取扱いの変更の審判を受けた夫と婚姻中に懐胎し,子を出産した場合には,子は夫の嫡出子と推定される。
ウ.妻が,夫の死亡後に,凍結保存されていた夫の精子を用いて懐胎し,子を出産した場合において,夫が生前にその精子を用いて懐胎することに同意していたときであっても,死後認知によって夫と子との間に法律上の父子関係が認められることはない。
エ.婚姻の届出から1か月後に妻が出産した子について夫がその子との間の法律上の父子関係を否定しようとする場合,婚姻前に数年にわたり内縁関係が先行するときは,嫡出否認の訴えによらなければならない。
オ.生物学上の父子関係がないことを知りながら認知をした者は,認知無効の訴えを提起することができない。
1.ア イ 2.ア オ 3.イ ウ 4.ウ エ 5.エ オ
解答 3
MN4440H25-32K 親子関係 A
実親子関係に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.再婚禁止期間内に再婚をした女性が出産した場合において,嫡出の推定に関する民法の規定によりその子の父を定めることができないときは,父を定めることを目的とする訴えにより,裁判所がこれを定める。
イ.嫡出否認の訴えは,子が出生した時から1年を経過すると提起することができない。
ウ.判例によれば,母の夫が服役していた間に母が懐胎したことが明らかな子は夫の子と推定されないから,母も嫡出否認の訴えを提起することができる。
エ.父は,死亡した子でも,その直系卑属があるときに限り,認知することができるが,その直系卑属が成年者であるときは,その承諾を得なければならない。
オ.戸籍法の定めるところにより認知の届出がされた場合であっても,子その他の利害関係人は,認知が真実に反することを理由として認知無効の訴えを提起することができる。
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ ウ 4.イ オ 5.エ オ
解答 3
MN4450H26-30 子の氏 B
A及びBが婚姻し,Aの氏を称することにした場合において,その間の子Cが満18歳であった時にA及びBが離婚したことを前提として,次の1から4までの各記述のうち,誤っているものはどれか。
1.A及びBの離婚に際し,Cの親権者と定められたBが婚姻前の氏に復した場合に,未成年者であるCがBの氏を称するためには,家庭裁判所の許可を得る必要がある。
2.A及びBの離婚に際し,Cの親権者と定められたBが,婚姻前の氏に復したことにより,子が父又は母と氏を異にする場合に該当するとして,Cが法定の手続に従いBの氏を称するに至った場合に,Cが成年に達した時から法定の期間内にAの氏に復するためには,家庭裁判所の許可を得る必要はない。
3.A及びBの離婚に際し,Cの親権者と定められたBが,Aとの離婚後にDと婚姻し,Dの氏を称することとした場合,未成年者であるCは,Dの養子となる縁組をしたときに限り,Dの氏を称することができる。
4.A及びBの離婚当時,Eと婚姻してEの氏を称することとしていたCは,その後Fの養子となる縁組をした場合であっても,Fの氏を称することはできない。
解答 3
MN4480H28-31 養子縁組 A
普通養子縁組に関する次の1から4までの各記述のうち,正しいものはどれか。
1.養子は養親と離縁しない限り,他の者の養子になることはできない。
2.配偶者のある者が未成年者を養子とするには,配偶者の嫡出子を養子とする場合又は配偶者がその意思を表示することができない場合を除き,配偶者とともにしなければならない。
3.後見人が被後見人を養子にする場合において,その被後見人が未成年者であり,後見人と親族関係にないときは,未成年者を養子とすることについて家庭裁判所の許可を得れば,被後見
人を養子とすることについて家庭裁判所の許可を得る必要はない。
4.未成年者は,父母の共同親権に服する間は,祖父母との間で養子縁組をすることができない。
解答 2
MN4481R02-30K 普通養子縁組 B
普通養子縁組に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.17歳の者が縁組をして養子となるには,その法定代理人の同意を得なければならない。
イ.後見人が被後見人を養子とするには,家庭裁判所の許可を得なければならない。
ウ.配偶者のある者が配偶者の嫡出子を養子とする場合には,配偶者の同意を得ることを要しない。
エ.自己の孫を養子とする場合には,その孫が未成年者であっても,家庭裁判所の許可を得ることを要しない。
オ.縁組の当事者の一方が死亡した場合には,他方の当事者は,家庭裁判所の許可を得なければ離縁をすることができない。
1.ア ウ 2.ア オ 3.イ ウ 4.イ エ 5.エ オ
解答 1
MN4490H24-33K 養子縁組 B
養子に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.配偶者のある者が15歳未満の者と縁組をする場合,配偶者とともにする必要はないが,配偶者の同意を得なければならない。
イ.15歳未満の者は,その者の法定代理人が本人に代わってする承諾又は家庭裁判所の許可があれば縁組をすることができる。
ウ.15歳未満の養子の協議上の離縁は,離縁後にその養子の法定代理人となるべき者と養親との協議によって行う。
エ.強迫によって協議上の離縁の意思表示をした者は,いつでも家庭裁判所にその取消しを請求することができる。
オ.縁組の当事者の一方が死亡した後に生存当事者が離縁をしようとするときは,家庭裁判所の許可を得て,これをすることができる。
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ エ 4.イ オ 5.ウ オ
解答 5
MN4500H26-32K 養子縁組 A
A(30歳)B(30歳)夫婦が,婚姻していないC(42歳)とD(42歳)の間の子E(4歳)を養子にする場合において,CはEを認知し,DはEの親権者であることを前提として,次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.AB夫婦がEとの間で普通養子縁組をする場合においては,Dの承諾を得るとともに,家庭裁判所の許可を得る必要があるが,Cの同意を得る必要はない。
イ.AB夫婦とEとの間で特別養子縁組を成立させるためには,夫婦がともに養親とならなければならず,AとEとの間でのみ特別養子縁組を成立させることはできない。
ウ.AB夫婦がEとの間で普通養子縁組をする場合であっても,AB夫婦がEの親権者となるためには,親権者の変更について家庭裁判所の許可を得なければならない。
エ.AB夫婦がEとの間で普通養子縁組をした場合においては,DE間の親族関係は存続するが,CE間の親族関係は終了する。
オ.AB夫婦とEとの間で特別養子縁組が成立した場合においては,CE間及びDE間の親族関係は終了する。
1.ア イ 2.ア オ 3.イ エ 4.ウ エ 5.ウ オ
解答 4
MN4510R01-33K 養子縁組 A
A及びBの実子であるCを養子とし,D及びEを養親とする特別養子縁組に関する次の1から5までの各記述のうち,誤っているものはどれか。
1.家庭裁判所が特別養子縁組を成立させるためには,D及びEの請求が必要である。
2.家庭裁判所は,D及びEが婚姻していない場合であっても,Cとの特別養子縁組を成立させることができる。
3.A及びBがCを虐待していた場合には,CとD及びEとの間で特別養子縁組を成立させるに当たり,A及びBの同意を得る必要はない。
4.特別養子縁組が成立した場合,A及びBとCとの親族関係は終了する。
5.特別養子縁組が成立した場合,D及びEは,特別養子縁組の離縁を請求することができない。
解答 2
MN4530H24-34 親権 B
親権及び子の財産の管理権に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.父が長期間海外にいて事実上親権を行うことができないときは,母が単独で親権を行うことができる。
イ.子の出生前に父母が協議上の離婚をするときは,その協議で,その一方を,子の出生後の親権者と定めなければならない。
ウ.遺言者が特定の財産を未成年者に遺贈するとともに,その遺言で,受遺者に対して親権を行う父母のうち父には当該財産を管理させない旨の意思を表示した場合,遺贈の効力発生後,父は遺贈された財産の管理権を有しない。
エ.親権を行う父又は母は,やむを得ない事由があるときは,家庭裁判所の許可を得て,親権又は管理権を辞することができる。
オ.特別養子縁組に係る養子は,未成年である間は養親の親権に服するが,実方の父母の相続人としての地位を失わない。
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ エ 4.イ オ 5.ウ オ
解答 4
MN4540H26-31 親権 A
親権及び未成年後見に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.父又は母による親権の行使が困難又は不相当なことにより子の利益を害するときは,家庭裁判所は,期間を定めることなく親権停止の審判をすることができる。
イ.子の出生前に父母が離婚した場合には,父又は母の請求により,家庭裁判所が親権者を定める。
ウ.未成年後見人が複数いる場合には,共同でその権限を行使するのが原則であるが,家庭裁判所は,その一部の者について,財産に関する権限のみを単独で行使すべきことを定めることができる。
エ.法人は未成年後見人になることができない。
オ.親権を行う者は,自己のためにするのと同一の注意をもって,その管理権を行わなければならない。
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ エ 4.イ オ 5.ウ オ
解答 5
MN4550H27-31 親権 A
親権と未成年後見に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.後見人は,正当な事由があるときは,家庭裁判所の許可を得て,その任務を辞することができる。
イ.親権を行う者が財産管理権を有しない場合に選任された未成年後見人であっても,財産管理権のほか,身上監護権も有する。
ウ.離婚に際し,協議により父母の一方を親権者と定めた場合には,父母の協議により親権者を変更することができる。
エ.親権停止の審判によって未成年者に対して親権を行う者がなくなるときは,後見が開始する。
オ.特別養子を除く養子(いわゆる普通養子)は,実親及び養親の共同親権に服する。
1.ア イ 2.ア エ 3.イ オ 4.ウ エ 5.ウ オ
解答 2
MN4560H28-30K 親権 B
夫婦であるAとBの間に未成年の子Cがいる場合に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.Aが成年被後見人である場合には,Cに対する親権はAの成年後見人とBが共同で行使する。
イ.AとBがいずれも18歳である場合には,Cに対する親権は,Aの親権者とBの親権者が共同で行使し,AとBのいずれにも親権者がいない場合には,家庭裁判所がCについて未成年後見人を選任する。
ウ.Cが18歳である場合には,Aが死亡し,その後にBの親権が停止されたときでも,Cは,Bの同意を得れば婚姻をすることができる。
エ.AとBが離婚し,BがCの親権者となった後に,BがDと再婚し,CがDの養子となった場合には,BとDがCの親権者となる。
オ.判例によれば,Aが死亡し,その相続人がBとCの二人であり,BがCの親権者である場合において,BがAを被相続人とする相続につき自ら相続放棄をするのと同時にCを代理してCについて相続放棄をしたときは,B及びCの相続放棄はいずれも有効となる。
1.ア イ 2.ア オ 3.イ ウ 4.ウ エ 5.エ オ
解答 1
MN4561R03-31 親権 A
親権に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.Aに対して親権を行うBは,Aに代わって,Aの子であるCに対して親権を行う。
イ.親権を行う者は,子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し,義務を負う。
ウ.子は,職業を営むに当たっては,親権を行う者の許可を得ることを要しない。
エ.父又は母による親権の行使が困難又は不適当であることにより子の利益を害するときであっても,子の祖父母は,親権停止の審判の請求をすることができない。
オ.親権を行う父又は母は,やむを得ない事由があるときは,家庭裁判所の許可を得て,親権又は管理権を辞することができる。
1.ア ウ 2.ア オ 3.イ エ 4.イ オ 5.ウ エ
解答 5
MN4591R02-31 親権 A
親権を行う者とその子との間及び子相互間の利益相反行為に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.親権者が利益相反行為をした場合には,その行為は無権代理行為となる。
イ.親権者が共同相続人である数人の子を代理して遺産分割の協議をすることは,利益相反行為に当たる。
ウ.親権者とその数人の子が共同相続人である場合に,親権者が自ら相続の放棄をすると同時にその子全員を代理して相続の放棄をすることは,利益相反行為に当たらない。
エ.親権者がその子の名義で金銭を借り受け,その子が所有する不動産に抵当権を設定する場合であっても,親権者がその金銭を自らの用途に供する意図を有していたときには,利益相反行為に当たる。
オ.父母が共に親権者である場合に,父とその子との利益が相反する行為をするには,母が親権者として単独でその子のための代理行為をする必要がある。
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ ウ 4.イ オ 5.エ オ
解答 5
第8編 親族 第5章後見 保佐 補助
MN4630H25-33 後見 A
後見人に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.未成年者Aに対し最後に親権を行う者が遺言で未成年者BをAの未成年後見人に指定した場合,Bは未成年であってもAの未成年後見人となる。
イ.成年後見人が選任されている場合においても,家庭裁判所は,必要があると認めるときは,請求により又は職権で,更に成年後見人を選任することができる。
ウ.成年後見人は,正当な事由があるときは,家庭裁判所の許可を得ずにその任務を辞することができる。
エ.未成年後見人は,未成年被後見人の財産を管理し,かつ,その財産に関する法律行為について未成年被後見人を代表するが,未成年被後見人の行為を目的とする債務を生ずべき場合には,未成年被後見人の同意を得なければならない。
オ.成年後見人の配偶者は成年後見監督人となることはできないが,成年後見人の父は成年後見監督人となることができる。
1.ア エ 2.ア オ 3.イ ウ 4.イ エ 5.ウ オ
解答 4
MN4640H27-32 後見 A
後見に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.任意後見契約が登記されている場合,家庭裁判所は,本人の利益のため特に必要があると認めるときに限り,後見開始の審判をすることができる。
イ.成年後見人は,成年被後見人に代わって成年被後見人の居住の用に供する建物を売却するには,家庭裁判所の許可を得なければならないが,成年被後見人に代わって成年被後見人の居住の用に供する建物の賃貸借契約を解除するには,家庭裁判所の許可を得る必要はない。
ウ.後見開始の審判を受ける者に配偶者がある場合には,その配偶者に成年後見人の職務を行うことができない事情があるときを除き,その配偶者が成年後見人に就任する。
エ.成年後見及び未成年後見のいずれにおいても,家庭裁判所は2人以上の後見人を選任して,後見事務を分掌させることができる。
オ.破産者は,後見人となることができない。
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ ウ 4.イ オ 5.エ オ
解答 3
MN4650H29-33 後見 B
成年後見に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者についても,その者の配偶者が保佐開始の審判を求める申立てをした場合には,家庭裁判所は,保佐開始の審判をすることができる。
イ.家庭裁判所が本人以外の者の請求によって,本人のために特定の法律行為について保佐人に代理権を付与する旨の審判をするには,本人の同意がなければならない。
ウ.家庭裁判所は,後見開始の審判をするときは,職権で,成年後見人を選任する。
エ.成年後見人と本人との利益が相反する行為については,成年後見人は,成年後見監督人がいる場合であっても,本人のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。
オ.任意後見契約が登記された後に,家庭裁判所が任意後見監督人を選任した場合において,本人が任意後見人の同意を得ずに本人所有の不動産を売却する旨の売買契約を締結したときは,その売買契約は,本人が任意後見人の同意を得ずにしたことを理由に取り消すことができる。
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ ウ 4.イ オ 5.エ オ
解答 3
MN4651R02-32K 後見 B
後見に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.未成年後見人が数人ある場合,身上の監護に関する権限については,家庭裁判所は,職権で,各未成年後見人が単独で又は数人の未成年後見人が職務を分掌して,その権限を行使すべきことを定めることができる。
イ.成年後見人が成年被後見人を代理してその居住している建物を売却する場合には,家庭裁判所の許可を得なければならない。
ウ.未成年被後見人Aが成年に達した後後見の計算の終了前にAと未成年後見人との間で契約を締結した場合,Aは,その契約を取り消すことができる。
エ.成年後見人が成年被後見人を代理して預金の払戻しを受けるには,後見監督人があるときは,その同意を得なければならない。
オ.任意後見契約が登記されている場合に家庭裁判所が後見開始の審判をするには,本人の利益のため特に必要があると認めるときでなければならない。
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ ウ 4.イ オ 5.エ オ
解答 2
第8編 親族 第6章扶養
MN4660H28-32 扶養 A
扶養に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.家庭裁判所は,特別の事情があるときは,甥と叔母との間においても,扶養の義務を負わせることができる。
イ.扶養の程度又は方法について協議が調わずに家庭裁判所の審判がされた場合には,その後事情に変更を生じたときであっても,当事者間の協議によってその変更又は取消しをすることはできない。
ウ.判例によれば,扶養権利者を扶養した扶養義務者が他の扶養義務者に対して求償する場合における各自の分担額は,扶養義務者間で協議が調わないときは,家庭裁判所がこれを定めるべきであって,地方裁判所がこれを定めることはできない。
エ.子を認知した父がその子の親権者でない場合には,その父は,その子を扶養する義務を負わない。
オ.扶養をする義務のある者が数人ある場合において,扶養をすべき者の順序について,当事者間に協議が調わないとき,又は協議をすることができないときは,家庭裁判所がこれを定める。
1.ア ウ 2.ア オ 3.イ ウ 4.イ エ 5.エ オ
解答 4
MN4661R03-32 扶養 A
妻Aと夫Bの間に子Cが,Bには父D及び弟Eが,Aには前夫との間の子Fがいる。この事例に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.Cは,Bから扶養を受ける権利をFに譲渡することはできない。
イ.AとBが離婚した時にCが未成年者であった場合において,Cの親権者をAと定めたときは,BはCに対する扶養義務を負わない。
ウ.Dを扶養すべき者の順序については,子であるB及びEが先順位であり,孫であるCが後順位である。
エ.家庭裁判所は,特別な事情があるときは,Eを扶養する義務をAに負わせることができる。
オ.Aを扶養してきたCが,過去の扶養料をFに求償する場合において,各自の分担額の協議が調わないときは,家庭裁判所が各自の資力その他一切の事情を考慮してこれを定める。
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ ウ 4.イ オ 5.エ オ
解答 3
第9編 相続 第1章 序論
MN4680R01-34 相続 A
相続に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.相続人が数人ある場合において,被相続人が祖先の祭祀を主宰すべき者を指定していなかったとしても,被相続人が所有していた墳墓は,遺産分割の対象とならない。
イ.遺産分割は,相続の承認又は放棄をすべき期間内には,することができない。
ウ.複数の相続人が被相続人から賃借人の地位を承継したときは,被相続人が延滞していたその賃貸借に係る賃料債務は不可分債務となる。
エ.被相続人が他人の過失による交通事故によって即死した場合でも,その事故による被相続人の精神的損害についての慰謝料請求権は,相続の対象となる。
オ.遺産分割後に遺産である建物に合意と異なる部分があったことが判明した場合であっても,その建物を遺産分割により取得した相続人は,他の相続人に対し,担保責任を追及することができない。(問改)
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ エ 4.イ オ 5.ウ オ
解答 2
第9編 相続 第2章 相続人
MN4700H30-32K 相続人 A
相続人に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.Aが死亡した場合,Aの兄Bの子CがAの代襲相続人となることはない。
イ.Aが死亡した場合,Aの祖父BがAの相続人となることはない。
ウ.Aの子Bが相続人の欠格事由に該当し,その相続権を失った場合において,その後,Aの死亡前にBがCを養子とする養子縁組をしたときは,CはAの代襲相続人となる。
エ.Aが妻Bの懐胎中に死亡した場合において,その後,出生した子CはAの相続人とならない。
オ.Aが死亡した場合において,Aの子Bが相続の放棄をしたときは,Bの子CはAの代襲相続人となることはない。
1.ア イ 2.ア エ 3.イ オ 4.ウ エ 5.ウ オ
解答 5
MN4720H26-33 相続の効果 B
相続人と相続の効果に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.代襲相続は,被代襲者が死亡した場合には認められるが,被代襲者が相続欠格又は推定相続人(相続が開始した場合に相続人となるべき者)の廃除によって相続資格を失った場合には認められない。
イ.封印のある自筆証書による遺言書が検認を経ずに開封された場合,相続に関する遺言は無効となる。
ウ.推定相続人の廃除は,遺留分を有する推定相続人についてのみ認められており,被相続人の兄弟姉妹については認められていない。
エ.判例によれば,Aが死亡し(第1相続),その相続の承認又は放棄をすべき期間中に,Aの相続人であるAの子Bが死亡した場合(第2相続),Bの相続人であるBの子Cは,第2相続の承認又は放棄をすべき期間中に,第1相続と第2相続についてともに相続の承認をすることができるが,第1相続を放棄して,第2相続のみを承認することはできない。
オ.判例によれば,遺言により相続分の指定がされている場合であっても,被相続人の債権者は,法定相続人に対し,法定相続分に従った相続債務の履行を求めることができる。
1.ア イ 2.ア エ 3.イ ウ 4.ウ オ 5.エ オ
解答 4
第9編 相続 第3章 相続の効力
MN4750H25-34 相続 B
AB夫婦の間に子CDがいる場合において,相続に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.判例によれば,Aの死亡後,遺産の分割前に,Cが,Aの遺産に含まれる特定の土地の持分4分の1を第三者Eに売り渡したときは,Dは,その価額及び費用を償還して,Eから当該持分を取り戻すことができる。
イ.Aが死亡した場合,Aが所有していた墳墓の所有権は,Aの指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者がCであるときは,Cが承継する。
ウ.ABが同時に死亡したが,Aがその財産の全部を第三者Fに遺贈したときは,Cは,Fに対し,Aの財産の8分の1に相当する額の限度で,遺留分侵害額請求をすることができる。(問改)
エ.ABの死亡後Cが死亡したが,Cには内縁の妻GがいてCの療養看護に努めたときは,家庭裁判所は,Gの請求により,Cの遺産の全部又は一部をGに与えることができる。
オ.Dには妻Hがおり,Hは,Dとの婚姻後ABと養子縁組をし,その後に死亡したが,Hには,第三者Iとの間に子Jがおり,Jが出生したのがDHの婚姻の前である場合,Hの死亡後にAが死亡したときは,Aの相続人は,B,C及びDである。
1.ア イ 2.ア ウ 3.イ オ 4.ウ エ 5.エ オ
解答 3
MN4770H26-35 相続分 A
被相続人Aの遺産は,甲土地(死亡時の価額3000万円)及び乙建物(死亡時の価額1000万円)であり,相続債務は存在せず,法定相続人は配偶者B並びにAB間の子C及びDであることを前提として,次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。ただし,特に言及がある場合を除き,相続開始時の貨幣価値への換算並びに特別受益及び寄与分は考えなくてよい。
ア.Cが,遺産の維持又は増加につき800万円相当の特別の寄与をしていた場合,具体的相続分は,B及びCがそれぞれ1600万円,Dが800万円である。
イ.Aが,死亡する3年前にDに生計の資本として1000万円を贈与していた場合,具体的相続分は,Bが2500万円,Cが1250万円,Dが250万円である。
ウ.Aが,死亡する3年前にCに生計の資本として1000万円を贈与していたが,遺言で,相続の際には,当該贈与は各自の相続分の算定から除外するように指示していた場合,具体的相続分は,Bが2000万円,C及びDがそれぞれ1000万円である。
エ.Aが,死亡する3年前にCに生計の資本として400万円を贈与し,さらに,遺言で甲土地及び乙建物をBに相続させるとしていた場合,Dは遺留分侵害額請求をすることができるが,Cは遺留分侵害額請求をすることができない。(問改)
(オ.Aが遺言で甲土地及び乙建物をCに相続させるとしていた場合において,Dが甲土地及び乙建物について遺留分減殺請求権を行使したときは,Cは,乙建物についてのみ価額による弁償をすることはできない。)問題不適切
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ ウ 4.イ オ 5.エ オ
解答 5
MN4780H29-34 相続分 A
次の【事例】において,Aを被相続人とする遺産分割におけるB,C及びDの具体的相続分の額として,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。なお,遺産分割の対象となる財産並びに贈与及び遺贈の目的財産の価額は相続開始時の価額を示しており,その後に価額の変動はないものとする。
【事 例】
⑴ 相続人
Aの相続人は,配偶者であるBと,子であるC及びDとする。
⑵ 遺産分割の対象となる財産
3000万円の金銭
⑶ 時系列
① Aは,平成21年2月21日,Bに対し,Bの生計の資本としてA所有の区分所有建物(価額2100万円)を贈与した。(問改:婚姻期間を19年という前提で。)
② Aは,平成24年4月24日,Cに対し,Cの生計の資本として1000万円を贈与した。
③ Aは,平成25年5月20日,Cの子であるEに対し,Eの生計の資本として1000万円を贈与した。
④ Aは,平成25年10月20日,Dに対し,A所有の土地(価額1000万円)を遺贈する旨の遺言を作成した。
⑤ Aは,平成26年2月26日に死亡した。
⑥ 家庭裁判所は,寄与分を定める処分の審判において,Cに300万円の寄与分があるとの判断を示し,この審判は平成27年3月21日に確定した。
1.B:1250万円 C:1075万円 D:675万円
2.B:1300万円 C:1000万円 D:700万円
3.B:1400万円 C: 900万円 D:700万円
4.B:1750万円 C: 325万円 D:925万円
5.B:1800万円 C: 250万円 D:950万円
解答 2
MN4781R03-33 相続分 A
相続分に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.共同相続人は,遺言によって相続分の指定がされた場合には,協議によって,指定された相続分と異なる相続分の割合による遺産分割をすることができない。
イ.共同相続人の一人であるAが相続放棄をした後,被相続人がAの相続分を指定する内容の遺言をしていたことが判明した場合には,Aは,その遺言に従って相続をする。
ウ.共同相続人の一人は,自己の相続分を他の共同相続人以外の第三者に譲渡することができない。
エ.共同相続人の一人であるAが自己の相続分の全部を他の共同相続人Bに譲渡した場合には,Aは,遺産分割協議の当事者となることができない。
オ.遺言によって相続分の指定がされた場合であっても,相続債権者は,指定された相続分に応じた債務の承継を承認しない限り,法定相続分に応じて権利を行使することができる。
1.ア イ 2.ア ウ 3.イ オ 4.ウ エ 5.エ オ
解答 5
MN4786R02-35K 相続と贈与 B
相続と贈与に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.特別受益に当たる贈与の価額がその受贈者である相続人の具体的相続分の価額を超える場合,その相続人は,超過した価額に相当する財産を他の共同相続人に返還しなければならない。
イ.Aが,婚姻後21年が経過した時点で,Aとその配偶者Bが居住するA所有のマンション甲をBに贈与し,その後に死亡した場合,当該贈与については,その財産の価額を相続財産に算入することを要しない旨の意思表示(持戻し免除の意思表示)がされたものと推定される。
ウ.特別受益に当たる贈与は,地震により目的物が滅失した場合であっても,相続開始の時においてなお原状のままであるものとみなしてその価額を定める。
エ.不動産の死因贈与の受贈者Aが贈与者Bの相続人である場合において,限定承認がされたときは,死因贈与に基づくBからAへの所有権移転登記が相続債権者Cによる差押登記よりも先にされたとしても,Aは,Cに対し,その不動産の所有権の取得を対抗することができない。
オ.特別受益に当たる贈与は,当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知ってしたものでない場合,相続開始前の10年間にしたものに限り,遺留分を算定するための財産の価額に算入される。
1.ア イ 2.ア ウ 3.イ オ 4.ウ エ 5.エ オ
解答 2
MN4800H28-33K 共同相続 A
共同相続に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.共同相続人であるAとBの間で遺産分割協議が成立した場合において,Aがその協議において負担した債務を履行しないときであっても,BはAの債務不履行を理由に遺産分割協議を解除することはできない。
イ.共同相続人は,既に成立している遺産分割協議の全部を共同相続人全員の合意により解除した上で,改めて遺産分割協議を成立させることはできない。
ウ.共同相続が生じた場合,相続人の一人であるAは,遺産の分割までの間は,相続開始時に存した金銭を相続財産として保管している他の相続人Bに対して,自己の相続分に相当する金銭の支払を求めることはできない。
エ.A及びBがCに対して400万円の連帯債務を負担していたところ,Aが死亡し,その妻D及び子Eが相続した場合,Cは,Eに対して,Aの負担していた400万円の債務全額の支払を請求することができる。
オ.A,B及びCが共同相続した甲土地の共有持分権をCから譲り受けたDが,A及びBとの共有関係の解消のためにとるべき裁判手続は,遺産分割審判である。
1.ア ウ 2.ア オ 3.イ エ 4.イ オ 5.ウ エ
解答 1
MN4820H24-35K 遺産分割 A
甲建物を所有していたAが死亡し,Aには子B,C及びDがいるが,遺産分割は未了である場合,次の1から5までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものはどれか。
1.BがC及びDに無断で甲建物についてBへの所有権移転登記をした上でこれを第三者Eに売り,Eへの所有権移転登記をした場合,C及びDは,Eに対し,それぞれの持分権を対抗することができない。
2.BがAの死亡後新たに甲建物で居住を開始し,C及びDに甲建物を使用させない場合,C及びDは,甲建物に現実に居住する意思がないときでも,Bに対し,持分の割合に応じた使用料相当額を不当利得として返還請求することができる。
3.遺産分割がされる前であっても,甲建物について,B,C及びDの法定相続分に応じた持分の割合により,相続を原因とする所有権移転登記をすることができる。
4.第三者EがBから甲建物の共有持分権を譲り受けた場合,EがC及びDとの共有関係の解消のためにとるべき裁判手続は,共有物分割訴訟である。
5.Bが遺産分割協議書を偽造して甲建物についてBへの所有権移転登記をした場合は,C及びDがその事実を知った時から5年以上経過後に当該登記の是正を請求するときでも,Bは,相続回復請求権の5年の短期消滅時効が完成したことを主張することができない。
解答 1
MN4830H26-34K 遺産分割 B
遺産分割に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.共同相続人の一人であるAが相続開始前から被相続人の許諾を得て遺産である甲建物において被相続人と同居してきたときは,相続が開始した時から遺産分割が終了するまでの間,引き続きAに甲建物を無償で使用させる旨の合意があったものと推認され,被相続人の地位を承継した他の相続人らが貸主となり,Aを借主とする甲建物の使用貸借契約関係が存続することになる。
イ.共同相続人が全員の合意によって遺産分割前に遺産である土地を第三者に売却した場合において,その売買に係る代金債権は,不可分債権である。
ウ.被相続人が所有し,その名義で所有権の登記がされている甲土地を相続人の一人であるAに相続させる旨の遺言が遺産分割の方法の指定と解される場合,Aは,登記をしなくては甲土地の所有権の全部の取得を第三者に対抗することができない。(問改)
エ.嫡出でない子がいる母の死亡による相続について,その子が遺産の分割を請求しようとする場合において,他の共同相続人らがその子の存在を知らないまま,既に遺産分割の協議を成立させていたときは,その子は,他の共同相続人らに対し,価額のみによる支払の請求権を有する。
オ.遺産分割後に遺産である建物が合意の内容に適合しないものであることが判明した場合であっても,当該建物を遺産分割により取得した相続人は,他の相続人に対し,担保責任を追及することができない。(問改)
1.ア イ 2.ア ウ 3.イ エ 4.ウ オ 5.エ オ
解答 2
MN4840R01-35K 遺産分割 A
遺産分割に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.共同相続人A及びBのうち,Bが遺産分割協議書を偽造して,相続財産である甲不動産についてBへの所有権移転登記をした場合,Bは,Aの相続回復請求権の消滅時効を援用することができない。
イ.被相続人が,共同相続人A及びBのうち,Aに甲不動産を相続させる旨の遺言を残して死亡し,その遺言が遺産分割の方法の指定と解される場合であっても,AB間の遺産分割協議を経なければ,Aは甲不動産を取得することができない。
ウ.被相続人は,禁止期間を限定したとしても,遺言で遺産の分割を禁ずることはできない。
エ.A及びBが共同相続した甲不動産をAが遺産分割協議により取得した場合において,相続開始から遺産分割までの間に甲不動産について生じた賃料債権は,その協議で特に定めなかったときは,Aに帰属する。
オ.共同相続人である子A及びBが被相続人である父Cの唯一の相続財産である甲不動産について遺産分割をした後,認知の訴えにより,DがCの子であるとされた場合において,Dが遺産分割を請求しようとするときは,Dは,価額のみによる支払の請求権を有する。
1.ア ウ 2.ア オ 3.イ ウ 4.イ エ 5.エ オ
解答 2
MN4850H25-05Y 相続と登記 A
被相続人Aに係る相続と登記に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.法定相続人としてBCがいる場合において,Bが相続放棄した後に,Bの債権者Dが,相続財産である未登記建物につきBも共同相続したものとして代位による所有権保存登記をした上,その建物のBの持分について差押えをしたときは,Cは,Dに対し,登記をしなくても相続による当該建物の取得を対抗することができる。
イ.Aが,子BCのうち,Bに対してはA所有の不動産を贈与し,Cに対してはこれを遺贈する旨の遺言をし,その後に相続が開始した場合,Bは,Cに対し,登記をしなければ贈与による所有権の取得を対抗することができない。
ウ.Aが,その所有する不動産を相続人Bに相続させる旨の遺言をし,相続が開始した後に,他の相続人Cの債権者Dが,その不動産につき代位による共同相続登記をして持分を差し押さえた場合,Bは,Dに対し,登記をしなくては上記遺言による所有権の取得を対抗することができない。(問改)
エ.AからBCが法定相続分で共同相続した不動産について,Cが単独で相続した旨の不実の登記をし,Dに売却して所有権移転登記をした場合,Bは,Dに対し,登記をしなければ自己の持分の取得を対抗することができない。(問改)
オ.AからBCが共同相続した不動産について,遺産分割の協議により所有権を取得した相続人Bは,遺産分割後にCの法定相続分に応じた上記不動産の持分をCから買い受けたDに対し,登記をしなくても法定相続分を超える所有権の取得を対抗することができる。
1.ア イ 2.ア エ 3.イ ウ 4.ウ オ 5.エ オ
解答 5
第9編 相続 第4章 相続の承認放棄
MN4870H25-35 相続の承認・放棄 A
相続の承認及び放棄に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.相続の放棄をした者は,自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内であっても,これを撤回することはできない。
イ.唯一の相続人が単純承認をした場合,相続人が被相続人に対して有していた貸金債権は,その債権が第三者の権利の目的である場合を除き,混同により消滅する。
ウ.相続人が,自己のために相続が開始した事実を知りながら,限定承認又は相続放棄をする前に相続財産の全部又は一部を処分した場合,当該処分が保存行為に該当するときであっても,単純承認をしたものとみなされる。
エ.相続の放棄をした者は,その放棄の時に相続財産を現に占有している時は,相続人又は相続財産清算人に対して引き渡すまでの間,善良な管理者の注意をもって,その財産を保存しなければならない。(問改)
オ.限定承認者は,限定承認に関する民法の規定に従って各相続債権者に弁済をした後でなければ,受遺者に弁済をすることができない。
1.ア イ 2.ア ウ 3.イ オ 4.ウ エ 5.エ オ
解答 4
MN4880H30-33 相続の承認・放棄 A
相続の承認又は放棄に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.相続の放棄をした者は,その放棄の時に相続財産を現に占有している時は,相続人又は相続財産清算人に対して引き渡すまでの間,善良な管理者の注意をもって,その財産を保存しなければならない。(問改)
イ.共同相続人に強迫されて相続の放棄をした者は,その旨を家庭裁判所に申述して放棄の取消しをすることができる。
ウ.相続人Aが相続の放棄をしたことにより相続人となったBが相続の承認をした場合であっても,Bの承認後にAが私に相続財産を消費した場合には,Aは単純承認をしたものとみなされる。
エ.限定承認者は,相続債権者及び受遺者に対する公告の期間の満了前には,相続債権者及び受遺者に対して弁済を拒むことができる。
オ.共同相続人のうち一人が相続の放棄をした場合,他の共同相続人は限定承認をすることができなくなる。
1.ア イ 2.ア オ 3.イ エ 4.ウ エ 5.ウ オ
解答 3
第9編 相続 第6章 相続人の不存在
MN4900H30-34 相続人の不存在 B
相続人の不存在に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.相続人があることは明らかでないが,相続財産全部の包括受遺者があることは明らかである場合には,相続財産法人は成立しない。
イ.相続財産法人が成立し,家庭裁判所によって相続財産の清算人が選任された後に,相続人のあることが明らかになった場合には,その時点で,相続財産清算人の代理権は消滅する。(問改)
ウ.共有者の一人が相続人なくして死亡した場合において,相続債権者及び受遺者に対する清算手続が終了したときは,その共有持分は他の共有者に帰属し,特別縁故者への財産分与の対象にはならない。
エ.相続人は,相続人の捜索の公告の期間内に相続人としての権利を主張しなかった場合には,特別縁故者に対する相続財産の分与後,残余財産があったとしても,相続権を主張することができない。
オ.家庭裁判所は,特別縁故者に対して相続財産の分与をする場合,清算後残存すべき相続財産の全部を与えることはできない。
1.ア イ 2.ア エ 3.イ オ 4.ウ エ 5.ウ オ
解答 2
第9編 相続 第7章 遺言
MN4940H24-36 遺言 B
遺言に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.公正証書によってする遺言は,2人以上の者が同一の証書ですることができる。
イ.特定遺贈の受遺者がする遺贈の放棄は,家庭裁判所に申述することを要しない。
ウ.遺贈は,その目的物が遺言書作成の時において遺言者の財産に属しなかったときは,その効力を有しない。
エ.疾病その他の事由により死亡の危急に迫った者が,法定の人数の証人の立会いをもって,その1人に遺言の趣旨を口授する方式でした遺言は,遺言者が普通の方式によって遺言をすることができるようになった時から6か月間生存するときは,その効力を生じない。
オ.遺言の証人になった者は,その遺言の遺言執行者になることができない。
1.ア イ 2.ア オ 3.イ エ 4.ウ オ 5.ウ エ
解答 3
MN4950H28-34 遺言 A
遺言に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.被相続人が遺言で推定相続人を廃除する意思を表示したときは,それにより推定相続人の廃除の効力が生ずる。
イ.判例によれば,相続人による遺言書の破棄又は隠匿は,相続に関して不当な利益を目的とするものでなかったときは,相続人の欠格事由に当たらない。
ウ.被相続人は,遺言により,遺産分割の方法を定めることを第三者に委託することができる。
エ.夫婦は,同一の証書で遺言をすることができる。
オ.複数の遺贈が遺留分を侵害し,遺留分侵害額請求権が行使されている場合において,遺言者がその遺言に別段の意思を表示していなかったときは,各遺贈は,その目的の価額の割合に応じて遺留分侵害額を負担する。(問改)
1.ア イ 2.ア エ 3.イ ウ 4.ウ オ 5.エ オ
解答 2
MN4960H30-35K 遺言 A
遺言の方式に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.自筆証書遺言における押印を指印によってすることはできない。
イ.秘密証書遺言をするには,遺言者が証書の本文及び氏名を自書し,押印をしなければならない。
ウ.公正証書遺言において,遺言者が署名することができない場合には,公証人がその事由を付記して,署名に代えることができる。
エ.自筆証書遺言の加除その他の変更は,遺言者が,その場所を指示し,これを変更した旨を付記して特にこれに署名し,かつ,その変更の場所に押印をしなければ,その効力を生じない。
オ.成年被後見人が事理弁識能力を一時回復した時において遺言をするには,医師二人以上の立会いがなければならない。
1.ア イ 2.ア オ 3.イ ウ 4.ウ エ 5.エ オ
解答 1
MN4961R02-34 遺言の執行 B
遺言の執行に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.自筆証書遺言に係る遺言書を保管している相続人は,相続の開始を知った後,遅滞なく,遺言書を保管している旨を他の相続人に通知しなければならない。
イ.遺言執行者がないとき,又はなくなったときは,家庭裁判所は,利害関係人の請求によって,これを選任することができる。
ウ.遺言執行者がある場合には,遺贈の履行は,遺言執行者のみが行うことができ,遺言者の相続人がこれを行うことはできない。
エ.遺産分割方法の指定として遺産に属する預金債権の全部を相続人の一人に承継させる旨の遺言があったときは,遺言執行者は,遺言者がその遺言に別段の意思を表示した場合を除き,その預金の払戻しを請求することができる。
オ.遺言執行者は,遺言者がその遺言に別段の意思を表示した場合を除き,やむを得ない事由がなければ,第三者にその任務を行わせることができない。
1.ア ウ 2.ア オ 3.イ ウ 4.イ エ 5.エ オ
解答 5
MN4970H27-33K 遺贈 A
遺贈に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.遺贈は,相続人に対してすることができない。
イ.包括遺贈を受けた者は,相続財産に属する債務を承継する。
ウ.受遺者が遺言者より先に死亡した場合は,遺言者が遺言において別段の意思を表示していない限り,受遺者の相続人が遺贈を受ける権利を相続する。
エ.遺言者が遺言において別段の意思を表示していない限り,受遺者は,遺贈の履行を請求することができる時から果実を取得する。
オ.遺贈の承認及び放棄は,撤回することができない。
1.ア ウ 2.ア オ 3.イ ウ 4.イ エ 5.エ オ
解答 1
MN4971R02-33 遺贈 A
遺贈に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.遺贈は,成年に達しなければ,することができない。
イ.寄与分は,被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から遺贈の価額を控除した残額を超えることができない。
ウ.相続財産の一部の割合について包括遺贈を受けた者は,相続財産に属する債務を承継しない。
エ.Aが所有する甲不動産をBに生前贈与したが,所有権移転登記未了のうちにCに遺贈する旨の遺言をし,Aの死亡後にAからCへの遺贈を原因とする所有権移転登記がされた場合,CがAの相続人であっても,Bは,Cに対し,甲不動産の所有権の取得を対抗することができない。
オ.遺贈は,遺言者の死亡以前に受遺者が死亡したときは,その効力を生じない。
1.ア ウ 2.ア オ 3.イ ウ 4.イ エ 5.エ オ
解答 1
第9編 相続 第7/8章 配偶者居住権
MN4975R03-34K 配偶者居住権 B
相続人Aの配偶者Bは,Aの死亡時に,Aの財産に属していた甲建物に居住していた。この場合における甲建物についてのBの配偶者居住権に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.ABの子であるCが,Aの死亡時に甲建物をAと共有していた場合は,Bは,配偶者居住権を取得しない。
イ.配偶者居住権を取得したBは,その配偶者居住権を譲渡することができる。
ウ.配偶者居住権を取得したBは,甲建物の使用及び収益に必要な修繕をすることができる。
エ.相続によりAから甲建物の所有権を取得したDは,配偶者居住権を取得したBに対し,配偶者居住権の設定の登記を備えさせる義務を負う。
オ.遺贈によりBが配偶者居住権を取得した後,遺産分割によりB及び相続人Eが甲建物の共有持分をそれぞれ有するに至った場合は,その配偶者居住権は消滅する。
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ ウ 4.イ オ 5.エ オ
解答 4
第9編 相続 第8章 遺留分
MN5000H27-34 遺留分 A
遺留分に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.遺留分権利者の債権者は,遺留分権利者がその遺留分を放棄しない限り,遺留分侵害額請求権を債権者代位の目的とすることができる。(問改)
イ.遺言者の財産全部の包括遺贈に対して遺留分権利者が侵害額請求権を行使した場合,遺留分権利者に帰属する権利は,遺産分割の対象となる相続財産とならない。(問改)
ウ.包括遺贈の場合においても,被相続人の兄弟姉妹が相続人であるときは,その兄弟姉妹は,遺留分を有しない。
エ.遺留分侵害額請求権は,裁判上行使しなければならない。(問改)
オ.遺留分権利者は,受贈者に対して侵害額請求をした場合,その後に受贈者から贈与の目的物を譲り受けた者に対して更に侵害額請求をすることができない。(問改)
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ ウ 4.イ オ 5.エ オ
解答 2
MN5010H25-36K 遺留分 B
遺留分に関する次の1から5までの各記述のうち,正しいものを2個選びなさい。
(1.贈与の減殺を請求された受贈者は,その返還すべき財産から生じた果実は返還することを要しない。)問題不適切
(2.不相当な対価をもってした建物の売買契約で,当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知ってしたものについて遺留分権利者がその減殺を請求するときは,遺留分権利者は,相手方に対し,その対価を償還する必要はない。)問題不適切
3.相続の開始後における遺留分の放棄は,家庭裁判所の許可を得なければ効力を生じない。
4.受遺者が複数あるときは,遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときを除き,その目的の価額の割合に応じて遺留分侵害額を負担し,受贈者が複数あるときは,後の贈与に係る受贈者から順次前に係る受贈者が負担する。(問改)
5.共同相続人の一人が遺留分を放棄しても,他の共同相続人の遺留分に影響を及ぼさない。
解答 4,5
MN5020H29-35K 遺留分 A
遺留分に関する次の1から5までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものはどれか。
1.被相続人Aの子Bが相続放棄をした場合,Bの子Cが遺留分権利者となる。
2.自己を被保険者とする生命保険契約の契約者が,死亡の半年前に死亡保険金の受取人を相続
人の一人に変更した場合,遺留分権利者は,変更された受取人に対して、遺留分侵害額請求権を行使することができる。(問改)
3.特別受益に当たる贈与(相続開始前10年間にしたもの)について,贈与者である被相続人がその財産の価額を相続財産に算入することを要しない旨の意思表示(持戻し免除の意思表示)をした場合であっても,その贈与の価額は遺留分算定の基礎となる財産の価額に算入される。(問改)
4.遺留分侵害額請求権は,遺留分権利者が,相続の開始を知った時から1年間行使しないときは,時効によって消滅する。(問改)
5.相続の開始前に遺留分を放棄することはできない。
解答 3
MN5021R03-35K 遺留分 A
遺留分に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.相続人が配偶者と妹一人のみであった場合には,妹は,遺留分を算定するための財産の価額に8分の1を乗じた額を遺留分として受ける。
イ.遺留分を算定するための財産の価額は,被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与した財産の価額を加えた額から債務の全額を控除した額である。
ウ.相続開始前における遺留分の放棄は,家庭裁判所の許可を受けたときに限り,その効力を生ずる。
エ.共同相続人の一人が遺留分を放棄した場合は,他の各共同相続人の遺留分が増加する。
オ.遺留分権利者は,受遺者又は受贈者に対し,遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求することができる。
1.ア ウ 2.ア エ 3.イ エ 4.イ オ 5.ウ オ